大野眞輝 official blog

満足を超える感動 ~ニーズを満たすだけではリピーターとならない~

time 2017/09/30

顧客のニーズという言葉はよく耳にする。

「顧客のニーズを満たす」

「顧客のニーズにこたえて、リピーターになってもらう。」

単刀直入に言って、顧客のニーズに応えるだけではリピータにならない。

ニーズに応えられれば、確かにお客様は満足してくれる。

でも、そのこととリピーター、つまりファンになってくれることは別物だ。

お客様は、満足を超える感動がなければ、リピーターにはならない。



 

1.ニーズ(NEEDS)とは

ここで紹介する話は、建設技術コンサルタントの降旗達夫氏の本に書いてあったことをもとにしている。

ニーズ(NEEDS)とは、お客様の要求である。

これは、口に出して伝えらえれることが多い。

 

例えば、空調工事におき替えると次のようなことだ。

「家のリビングの広さにあうだけの能力のエアコンをつけてほしい。」

「寝室のエアコンのききが悪いから、入れ替えたい。もっときちんと冷えるエアコンにしてほしい。」

「部屋のインテリアに合うオシャレなエアコンをつけてほしい。」

などなど。

これらニーズは、お客様の意見をヒアリングすることで大抵は把握できる。

 

このニーズに応えるためには、お客様のニーズを正しく理解する力、その業種専門の知識、技能、スキルなどが必要である。

これらは、努力と経験でカバーができる。

よく言われるのは、その道のプロになるには1万時間の修業が必要という話だ。

1万時間かけて、聴く力、知識、技能、スキル等を磨いていけば、お客様のニーズには応えることができる。

 

2.ウォンツ(WANTS)とは

しかし、である。

繰り返すが、ニーズを満たすだけでは決してリピーターにならない。

リピーターになるには、お客様のウォンツ(WANTS)を満たす必要がある。

ウォンツ(WANTS)とは、お客様が口には出さないが、無意識に求めている何か、である。

このウォンツは、人によって個人差があるが、多くの場合、承認欲求であったり、自己表現欲であることが多い。

 

またまた、空調工事の場合で考えてみる。

例えば、Aという業者。

施工は完璧。

でも、施工をしてくれた作業員の方がもしとっても不愛想でつまらなさそうな顔をしていたら、お客様はどう思うか。

もし、作業員の身なりがかなり乱れていて、ズボンがペンキだらけだったら。

もし、作業員の靴下が汚れているのに、寝室のエアコンを取り替えていたら。

ニーズは満たされたとしても、きっと、顧客のウォンツは満たされない。

 

Bという業者はちょっと違う。

施工も完璧。

その上、作業員が笑顔で「工事終わりました。もし今後以上があったら、ちょっとしたことでも電話くださいね。」と言ってくれる。

身だしなみも清潔感がある。

きちんと綺麗な靴下をはいて家に上がってくれる。

 

これなら、ニーズも満たされて、かつ顧客ウォンツも満たされる可能性が高い。

なぜなら、人は無意識のなかで、自分に笑顔を向けてくれる人に好意をもつ。

自分が受け入れられた感覚を持てるからだ。

身だしなみに気を使っていると、お客様が無意識に「自分の家や、自分を大事に思ってくれている。」と感じるのだろう。

 

ちょっとした配慮、ちょっとした心配りと言ってもいいのだろう。

 

実際、工事の現場ではよくあることだが、お客様はどんな施工をしたかなんてほとんど見ないということ。

(これは、施工はどうでもいいということでは決してない。施工品質は最低条件だ。それがニーズを満たす。)

お客様が見ているのは、意外と道具の置き方だったり、作業員の身だしなみの清潔感、挨拶、言葉遣いなどである。

ぱっとみて、この人たちは信頼でき、安心できる人たちなのか、ということだ。

 

3.ウォンツを満たすと魅力につながる

これは、飲食店に置き換えてみても同じだ。

 

とても、美味しいラーメン屋さんがあったとする。

確かに、美味しいラーメンを食べたいというニーズは満たしている。

でも、これだけではリピーターは生まれない。

美味しいラーメン屋は世の中大量に存在しているからだ。

 

だから、お客様のウォンツを満たす必要がある。

例えば、脂っこいラーメンのお口直しとして、レモン入りのお冷が置いてある。

トイレがとてもきれいで清潔感がある。

いつも働いている人が笑顔で親切で丁寧。

スープがとんで服が汚れないように、紙エプロンを用意してある。

レジで会計をしていると、「今日は寒いからお体に気を付けてくださいね。」と言ってくれる。

などなど。

この「私は大事にされている」という感覚が、顧客ウォンツを満たしてくれる。

これらは、その店の「魅力」と言い換えることもできる。

 

4.満足が感動に変わる

思い返すと、私がよく行く定食屋さんも私のウォンツを満たしてくれている。

その定食屋さんは私の通った大学近くにある。

味も美味しい。価格もお手頃。だから、当然ニーズは満たされている。

でも、その定食屋さんに行くと必ず

「おお、久しぶりだね。元気だったか?」

と声をかけてくれる。

 

ある時、こんなこともあった。

私はその日風邪をひいていて、その定食屋さんに行った。

すると、お店のおばちゃんが

「風邪かい?お大事にしなよ。」

と心配して、ミカンをくれた。

この心遣いが私のウォンツを満たしてくれた。

 

自分を見ていてくれる。

自分を大事に想ってくれている。

そうお客様に思ってもらえた時、満足は感動に変わり、自然とリピーターとなっている。

 

 

教師の時も、今の空調業の仕事でも、この原則は見事に当てはまっている。



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大野まさき

元小学校教員の経験をいかして、せどり・物販スクールを運営。月利10万~1000万の生徒を累計700名輩出。生徒に対しての情熱が一番の取柄。

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